ICLを受けてきた話

先進会眼科でICLという目にレンズを埋め込んで視力を上げる手術を受けてきました。DaiGoとか指原莉乃とか有名人も受けてる手術で、レーシックと似たような手術です。

 

ICLとは

ICLは目の中にレンズを埋め込んで視力を上げる手術です。よく比較されるレーシックは目の表面の角膜を削って視力を上げる手術です。どちらも視力を上げるという点では同じですが、視力が戻りにくかったりレンズを外せば元に戻せたりといった点が優れているICLの方が最近は人気があるらしいです。

目にレンズを入れると聞くと怖いかもしれませんが、目にレンズを入れること自体は白内障の手術でも行われていてそれなりに歴史がある技術なのでその点に関してはあまり心配はいらないです。

 

ICLを受けた理由

メガネは曇ったり汚れたりチー牛と呼ばれたりコンタクトレンズは目が乾燥したり水辺では使えなかったりと不便な点が多く面倒に感じていたところ、Youtuberや大学の同級生がレーシック・ICLを受けて良かったと話していたので興味を持ちました。

コロナのせいでバイト代の使い道が無くお金に余裕があったことやコロナのせいで家に引きこもるので術後のダウンタイムが気にならなかったため、手術を受けるなら今しかないということで決断しました。

 

クリニック選び

ICLは自由診療なのでクリニックごとに価格が異なります(健康保険は使えません)。価格は60万円くらいが相場となっています。自分は相場よりも少し安いところで執刀数の多いクリニックを基準にしてクリニックを選びました。安ければもちろんいいし、何より相場より少し安いくらいの方が執刀数も多いので逆に信頼できると思ったからです。

 

自分の目を切ってレンズを入れる手術を受けるんだから一番高くていいところを選ぶべきという意見も分かるのですが、実はICLの場合はどこのクリニックで手術を受けても内容はほとんど一緒です。

目に入れるレンズは国内ほぼ全てのクリニックは同じスターサージカル社のEVO+というレンズを使用していますし、検査内容もクリニックのホームページを見てみるとどこもほとんど同じ内容であることが確認できます。

つまり、クリニックごとに違いがあるのは医師の技量くらいしかないことになります。そのため執刀数が多くてインストラクターライセンスも持っている先進会眼科なら価格が安くても問題ないと判断しました。

また、ICLやレーシックで失明するような事故が起きるのは基本的に感染症にかかった場合だけです。レーシックは過去に集団で感染症を起こした事件が発生していますが、これは手術器具の衛生管理を怠ったことによる感染症が原因でレーシック自体の問題とは言えません。

 

相場より安めで執刀数の多い有名なクリニックは3つほどありましたが、その中で先進会眼科を選んだ理由としては、保険診療やICL以外の手術もやっている点が大きかったです。

ICLの手術を受けた後は1年に1回は定期健診を受け続ける必要がありますが、元々近視の眼は手術の有無に関わらず緑内障網膜剥離などの病気のリスクが高いです。そのため、通常の保険診療もやっているクリニックで定期健診を受けられるのはメリットだと思いました。

あと5chのICLスレでも評判が良かったです。

 

適応検査

クリニックを選んだ後は適応検査を受けます。レンズの度数を決める他にも目の状態を色々調べます。人によっては検査の結果手術不適応となる場合もあるらしいです。

この適応検査ですが、とても人気があったようで予約を取ろうとしたら1ヵ月以上先の日しか予約が取れなかったです。余裕を持って予約を取りましょう。

 

適応検査は2回ありました。1回目は色々な検査をして目の状態を詳しく検査します。2回目は視力検査とかの一部の検査だけで、日によって大きく変化する可能性のある検査だけもう一回やります。

ちなみに1回目の検査では瞳孔を開く目薬を差されるため帰りはめっちゃ眩しくなるのですが、そのことを事前に知っていたため100円ショップでサングラスを買っていきました。真夏の砂浜くらい世界が眩しくなるのでサングラスを用意しておいて良かったです。

 

料金

2回目の適応検査の後に前金3万円を支払ってレンズを確保し、残りの代金は手術当日に支払う形となります(前金3万円分は後に手術代金から割り引かれる)。

銀行振込にも対応していて、手術代金を事前に支払うと5000円分の銀行振込割引というのが受けられます。自分の場合は-5D以上の乱視無しICL52,8000円+保護メガネ代3300円-紹介割引2万円-学割2万円-銀行振込割引5千円で合計486300円でした。学割があることも知らなかったので50万円以下で手術を受けられるとは思っていなかったです。

 

また、通常の料金では1年間の補償期間となっていますが、5万円くらい料金を追加すると保証期間が3年間に伸びる仕組みになっていました。ただし、この場合は保証期間が延びる分定期健診の料金も無料になるので実質4万円くらいの追加料金です。

ただし、自分は1年間の補償期間で十分だと思ったので3年間は付けませんでしたし無理やりオプションを付けられるようなことはなかったです。

 

手術3日前

手術3日前から抗菌用の目薬を1日4回差す必要があります。また、寝る前には目の下まぶたに軟膏も塗ります。目に軟膏を塗るのは初めてだったので戸惑ったのですが、3回しか塗らないので頑張って塗りました。痛みとかは全くないです。それよりも感染症にかかって失明するリスクの方が怖いのでちゃんと塗りましょう。

 

手術当日

手術当日は受付に行くとすぐに手術の待合室に通されました。ヘアキャップとガウンを被せられ、麻酔用とかの目薬をパシャパシャ差されながら待ちます。自分の他にも手術を受ける人がいて、その日は4人手術を受けるようでした。

さすがにいよいよ手術となると緊張していたのですが、待っている間に緊張を和らげる薬を飲まされます。薬を飲むと緊張が和らいでいって、数分後には「もう何も怖くない。むしろ早く手術してくれないかなぁ」と3話のマミさんみたいな心境になっていました。

 

その後看護師に連れ添われて手術室に行きます。途中で自分の前に手術を受けた人とすれ違いました。なんかよく分からない言葉を叫びながら怖かったと看護師に泣きついていましたが、このとき薬の効果で落ち着いている自分は「大げさだなぁ」と思っていました。

そして自分の番が来て手術室に入ります。まず初めに椅子に座って顔全体を覆われて目の周りを消毒されます。手術中は正面のライトを見ているように言われました。

目を開くための器具を装着されるともう目を閉じることができなくなります。ただし、茶色の消毒液をずっとジョボジョボ流されるので目が乾いて痛くなることはないです。

 

いよいよ手術が始まると、待っていたのはひたすら恐怖でした。なんか目をカチャカチャされますが消毒液で視界がにじんでいるので何をされているのが全く分かりません。ただ、途中でレンズを入れられたときはぐいっと目が動いて「あぁ、レンズが入ったんだなぁ」と分かりました。

レンズを入れた後も位置合わせ?でずっと目をカチャカチャされます。で、この間ずっと意識を保って正面ライトを見続ける必要があります。目を弄られるという人体が生理的嫌悪感を抱く状況でひたすら目を動かさないように耐え続けるというのはかなり精神力を持っていかれ、めちゃくちゃ怖かったです。万が一気を失って上を向いたりしたら大変なので絶対に意識を失わずに前を見続ける必要があります。

麻酔が効いているので痛みはないのですが、医師に完全に生殺与奪を握られ目を弄られながら視線を固定し続けるというのはめちゃくちゃ怖くて、拷問されている気分になりました。やさしい女医さんでしたが、「あなたの犯した罪を話してください」って言われたらあることないこと全部喋っていたと思います。ようやく片目が終わった後にもう片方の目が残っている絶望感。緊張を和らげる薬を飲んでいたにも関わらず、両目合わせて20分くらいの手術で3回は過呼吸になりました。泣きそう、というかたぶん泣いていましたが消毒液をじょぼじょぼかけられていたのでよくわからなかったです。

 

短いようで永遠に感じられる手術が終わると、椅子に座らされて目にタオルをかけられてそのまま40分待機します。精神が疲弊していたので気が付いたら眠ってしまっていたのですが、目が覚めるころには気分も落ち着いて普通になっていました。

手術直後はピントが合わないし視界も白くぼやけてよく見えないです。2~3時間すると遠くの景色はよく見えるようになりました。ただし、スマホの文字なんかはぼやけて読めないので、帰り道の電車の乗り継ぎとかは事前に確認しておきましょう。

 

手術翌日

手術翌日の朝にはよく見えるようになっていました。クリニックで視力を測ってもらうと両目ともに2.0出ていました。

あと、この日は日差しが強くて眩しく感じたのですが、医師に聞いてみると手術後は目が炎症を起こして眩しく感じることがあるらしいです。実際、次の日には眩しさは消えていたので問題はなかったです。

 

1週間検診・1ヵ月検診

術後1ヵ月は目薬を3種類×4回で1日に12回は目薬を差し続ける必要があります。感染症は怖いのでサボらずちゃんと差しましょう。

また、術後数日は洗顔や入浴にも制限がかかります。髪が洗えないのはけっこうストレスなので、自分はドライシャンプーを使って耐えました。

 

1週間検診では経過は良好で、特に異常が無かったので保護メガネも外して裸眼で生活できるようになりました。ついついメガネを探してしまったりする度に裸眼で生活できる便利さを実感します。

急に視力が良くなったことで近くを見ると多少目が疲れる場合があるため、100円ショップで弱めの老眼鏡を買っておくと役に立つかもしれません。

 

1ヵ月検診でも経過は良好で特に問題ありませんでした。

この時期になると裸眼でよく見えるのが当たり前になっていて、逆にありがたみを感じなくなってきます。喉元過ぎればなんとやらでメガネをかけていたころの不便さをすっかり忘れて最初から視力が良かったように錯覚するようになります。

 

術後のハロー・グレア・光の輪

ICL手術のデメリットとしてよく上げられる内容としてハロー・グレア・光の輪があります。ただ、ハロー・グレアに関しては自分はほとんど気になりませんでした。そもそも曇り止めのついたメガネとかでも光の反射は起こるので、それと比べたらむしろ良いレベルです。

 

光の輪に関してははっきり認識できるレベルで見えました。照明とかの光源を見ると周りに光の輪っかが見えます。ただ、「なんか輪が見えるなぁ」程度のもので特に困ることはないです。

 

最後に

自分はICL手術を受けて本当に良かったと思っています。メガネやコンタクトレンズの不便だった点は全部解消されて裸眼で過ごせるようになりました。自費診療でお金がかかりますが、それだけの効果はあると思います。

デメリットとしては手術が怖いことと光の輪が見えることと1年ごとに定期健診を受け続ける必要があるくらいですが、裸眼で過ごせることと比べたら全然受け入れられるデメリットだと思います。

 

あと、手術を受けるならやっぱり若いうちに受けた方がいいなと思いました。そもそも多くの人は40代になると老眼が進行し始めるのでその頃にICLを受けても近くが見えにくくて結局老眼鏡をかけるハメになったり、50~60台になると白内障手術でレンズを埋め込めば遠くも見えるようになったりするため、20~30台が一番ICLのメリットを受けられます。

また、旅行に行ったり人と交流したりとアクティブに活動するのもやはり若い時期の方が多く、若い時期の方が裸眼で過ごせることのメリットも大きいです。

どうせコロナで出かけられない今のうちにICLを受けることを検討してみてはどうでしょうか。